こんな方にオススメの内容!
- 未経験からエンジニア転職の際の重要ポイントを押さえたい!
- プログラミングスキルの習得以外にするべきことを知りたい!
- 自己分析&企業分析がどのようにエンジニア転職で効力を発揮するのか知りたい!
- 異業種からのエンジニア転職を考えている!
今回のテーマは、未経験からのエンジニア転職を考えている方がよく勘違いしている点に触れています。
その勘違いポイントの一つである
「スキルがあれば転職できる」
この点について深堀していきます!
また今回の内容は
- IT企業経営者に聞いた話
- 合計10個以上の転職サイト・エージェントを利用して得た情報
- 実際に未経験からエンジニア転職をした際の経験談
上記の情報源をもとに解説していきます。
当記事でわかること
- スキルだけではエンジニア転職が難しい理由
- 未経験者は自己分析&企業分析が重要な理由
- 企業が未経験者の採用をする目的
結論:スキルだけでは転職は難しい
エンジニア未経験者がスキルだけで転職しようとするのはあまりにも難易度が高すぎます!
なぜなら、企業は未経験者が持つスキルにあまり期待をしていないからです。
確かにエンジニアはスキルがなければ仕事にならないので、スキルを持っていることが転職の大前提になることは言うまでもありません。
しかし”スキルだけで転職”ができるのはエンジニア経験者に限ります。
なぜならこれまで自分のスキルを使って現場で仕事をしてきたという実績や経験を企業に証明できるからです!
一方で未経験者はどうでしょうか。
”未経験者”というワードからもわかる通り、現場で仕事をしてきた実績・経験を企業に証明することはできないですよね。
たとえどんなにスキルに自信があったとしてもあくまでも自己評価に過ぎないのです!
つまり「現場で仕事をした経験」のような、第二、第三者目線のスキル評価がないと信用ができないのです。
もっとイメージしやすいようにエンジニア以外での具体例を挙げてみます。
下記の2人の料理人がいたときに、どちらの料理人が作った料理を食べたいと思いますか?
■調理人A
高性能なキッチン用品を持ち、目の前に高級な食材が揃っているが実際にお客さんに料理を提供した経験がない。
■調理人B
家庭でも使われるような一般的なキッチン用品と食材を使うものの、お客さんに料理を提供した経験が5年ある。
両者だと後者の方が料理の味に期待が持てるのは言うまでもないですよね。
このようにどんなに自分のスキルセットが豊富だと伝えても、それはあくまでも自己評価に過ぎず、実務経験のあるエンジニアには到底敵わないのです!
その”スキル以外の面”というのが今回の本題である「自己分析」と「企業分析」になります!
今回は細かく「自己分析:2 企業分析:3」の合計5つのポイントに分けて解説します。
自己分析が重要な2つの理由
まず自己分析をするメリットを洗い出してみましょう。
- 自分が今何をしたいのかがわかる
- 自分の活躍できそうな環境を整理できる(スキル・過去の経験の洗い出し)
- 自分が将来どんな姿になりたいのかを整理できる
- 自分の性格・思考の傾向を分析できる
現状の自分のスキル・経験を洗いだせる
ここで言う「スキル」と「経験」は下記のようなイメージです。
スキル | 自己学習で習得したプログラミングスキル、他の職業で習得した実務経験のあるスキル、コミュニケーション力などソフトスキル。 |
---|---|
経験 | 他の職業で経験したこと、仕事以外で経験したこと。 |
まず実務経験がないとはいえ、自分で学習して習得したプログラミングスキルを言語化してちゃんと伝えることは大切です。
ここでスキルセットの伝え方のOK例とNG例をみてみましょう!
■OK例
PHP, Laravel, HTML, CSS, JavaScript, jQuery, Docker, AWS(IAM, S3, EC2), Git, Github, SQL, MySQL
■NG例
PHP、以上
OK例のポイントは
- プログラミングスキルは細かく分ける
- データベース言語や使用ツール・システム関連なども伝える
- もしインフラ関連(AWSなど)にも知見がある場合は機能別に伝える
ここまで詳細にスキルセットを伝えるには、やはりこれまで学習して習得してきたことを一度整理する必要があります。
だからこそ
「自分のスキルセットを振り返る」
という意味でも自己分析が重要なのです!
次にプログラミング以外のスキル面です。
大きく分けて下記の2つになります。
- 他の職業で習得したハードスキル(一部ソフトスキル含む)
- 自分の性格や趣味などからもたらされたソフトスキル
例えば「他の職業で習得したハードスキル」に関しては下記のようなイメージですね。
- ・企画力
- ・営業力
- ・マネジメント力
- ・専門スキル(Adobeツール、Microsoft Officeツール、各種国家資格など)
一方で「自分の性格や趣味などからもたらされたソフトスキル」に関しては下記のようなイメージですね。
- ・英語力(海外旅行が趣味だったため独学で日常会話ができるまで英語力を上達させた)
- ・向上心(常に周囲と比較したり現状の自分を分析して成長を求め続けた)
- ・初志貫徹(一度やると決めたことは最後までやり切らなければ気が済まない性格)
ただし性格や趣味が題材だと第二、第三者目線の評価がないため、より具体的、且つ論理的なエピソードが必要になってきます。
このように自己分析をすることで、自己学習で習得したプログラミングスキル以外のスキルや経験を洗い出すことができるようになります!
エンジニア経験が無いからこそ過去の経験やそこで習得したスキルが武器になってくるわけです。
今後どんな自分になりたいかを洗いだせる
自分の将来像を洗い出すイメージですね。
こちらの自己分析をする理由に関しては正直企業側にメリットはほぼありません。
なぜなら企業は求職者がどんな将来像を描こうが最終的に会社に利益さえもたらしてくれればいいからです。
しかし一方で、当の本人が転職を失敗させないためには将来像を洗い出す行動は大変重要です!
なぜなら、自己分析をするかしないかで理想的な転職にできるかどうかが決まると言っても過言ではないからです!
具体的なイメージがしやすいように、ここで下記の2人の求職者を比較してみましょう
- ・とりあえず流行っているからエンジニアになりたい!
- ・自由に働けると聞くからエンジニアになりたい!
- ・高収入のチャンスがあると聞くからエンジニアになりたい!
- ・3年以内に飲食に関わるマッチングアプリを自分で開発してリリースしたい!
- ・サブスクリプション形態の収益化構造を考えている!
- ・サービスのリリース後も自ら売り上げ等を分析していく!
求職者Aの場合だと、正直どの企業に入社しても良いですよね。
なぜなら求職者Aの考えは抽象的なため、正直入社してみないと何もわからないからです。
さらに抽象的な考えで企業選びをすると、雑務やエンジニアとは無縁の業務をさせられたりなど、企業のカモにされるリスクが伴うため非常に危険ですね(苦笑)
一方で求職者Bの場合だと、具体的な将来像が決まっているため、企業選びにも具体的な条件が整います。
例えば求職者Bの場合だと下記のようなイメージですね。
- ・1日でも早く開発業務に携われるような求人
- ・サブスクリプション型のサービス開発に関わっている企業
- ・サービスリリース後の業績分析面にも関われる可能性の高い自社開発企業
もちろん経験者採用に比べて未経験者採用の求人は多くないため、あまりにも条件を絞ることはオススメしません。
しかし転職に失敗するというリスクを軽減するには、ある程度条件が整った状態が理想的ですね。
企業分析が重要な3つの理由
まず初めにお伝えすると、自己分析を十分に行なった上で企業分析を実施してください。
なぜなら先に自己分析をすることで、その後の企業情報や求人詳細を見る視点が明確になるからです!
まず企業分析をするメリットを洗い出してみましょう。
- どんな人材を求めているかがわかる
- 求人が自分に適正なポジションであるかどうかがわかる
- ブラック企業対策を練れる
- 働くイメージがしやすくなる
どのような形で活躍できるかをアピールできる
まず大前提として、企業が採用活動をする最大の目的は
「会社の利益に貢献してくれる優秀な人材を確保したい」
これに尽きます。
言い方を変えると、会社の利益に貢献してくれなさそうな人材は不要というわけです。
なので必ず書類選考や面接の際には、下記の点について詳しく伝える必要があります。
- 求人ポジションがなぜ自分に適正だと考えるのか
- 今持っているスキル・経験をどのように活かして貢献できるのか
- 企業側が今後取り組んでいきたいことに自分がどの程度貢献できるのか
上記のような企業に利益を与えられる情報の提供をするには、必然的に企業分析が必要になるのは言うまでもないですよね。
一方で面接時などで伝えてもあまり効果的ではない内容は主に下記などが挙げられます。
- 仕事に対する意欲・意気込み
- 将来の夢
- 会社の理念への過度な共感
上記のテーマを中心に話されるとかえって企業側にマイナスな印象を与えかねないので注意しましょう!
伝え方の例としては
「○○の事業に対して自分の○○を活かして貢献できます。なぜなら○○だからです」
この型が鉄板ですね。
自分に適した環境を最低限見分けられる
前述の自己分析で解説した「今後どんな自分になりたいかを洗いだせる」とも大きく関わってくる部分です。
たとえ今持っているスキルや過去の経験を活かせると考えても、そもそも労働環境面で自分に適さないと仕事がうまくいくことすらできません。
自分に適正な労働環境とは、例えば下記のようなイメージですね。
- ・過度な残業はできない
⇨親の介護をしなければならないため、など - ・将来的に自分で開発・運用・管理をするアプリをリリースしたいため開発に関われる業務内容が好ましい
⇨テストオンリーや営業などのポジションでは開発スキルを磨けない - ・約1年間PHPの学習をしてきたため、PHPで開発するサービスに関わりたい
⇨ 自己学習とはいえ少しでも学習コストを抑えたい。
ただし見出しに”最低限”というワードを含めたように、企業のホームページや求人詳細を見ただけでは完璧な判断をすることは難しいです。
実際に現場に入ってみないとわからないことはたくさんあります。
ですので、全てを完璧に解決した状態にするのではなく、”ここだけは譲れない”ポイントに絞ることが重要です。
また、求人詳細をみただけで明らかに
「これはブラック求人なのでは?」
と思う求人もあります。
このようなブラック求人にフィルターをかけるためにもある程度の企業分析が必要になってくるのです。
なお優良な求人の見分け方に関しては下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ併せてご覧になってください。
【これでエンジニア転職に失敗しない!】優良な未経験者用求人の探し方7選!入社志望の本気度を示せる
言うまでもありませんが
「あなたの会社のことに関してはあまり知りません」
このような姿勢で選考を受けられたらどう思いますか?
自分が本当にその会社への入社志望度が高いのかは置いといて、内定をもらうことを前提として選考を受けているのであれば、最低限の企業情報を収集する必要があります。
具体的には下記の情報は事前に押さえておきましょう。
- 事業内容
- 事業規模(会社の規模)
- 今力を入れていること
- (近い)将来の展望
- 開発環境(使用している言語、ツールなど)
いくら企業の採用活動とはいえ、採用を担当するのはあくまでも人間です。
心理学的にも、自分(会社)のことに興味を持ってくれる人に対して好感を持つことは自然な反応です。
具体的なスキル・経験のアピールとはジャンルが違いますが、相手に好感を持ってもらう、安心感を与えることは、内定獲得を目指す上で非常に効果的です。
補足:全くスキルが不要というわけではない
ここまでで自己分析と企業分析が非常に大切だと言い放ってきました。
しかしエンジニア未経験者であってもエンジニア転職をする上ではやはりスキルを磨いていることが大前提になります。
確かにスキルを重点に未経験者の採用を行う企業は少ないです。
また習得したスキルをすぐに現場で活かせる求人もまた少ないのが事実です。
とはいえ、全くスキルを習得していない求職者は企業に見向きもされないのもまた事実です!
なぜなら企業はスキルを全くもっていない求職者を下記のように判断する可能性が高いからです。
- 自走力のない人
- 努力をしない人
- 教育コストのかかる人
(企業によって異なりますが)エンジニア転職をする上で最低限持っておくべきスキルセットとしては下記が挙げられます。
- ポートフォリオを作成できる(HTM+ CSS+1つのプログラミング言語で完成するレベル)
- データベースの操作(SQLコマンドの実行、MySQL, SQLiteなど)
- Gitの操作
- 開発環境の構築〜デプロイまでの知見(Docker, AWSなど)
スキルは未経験からエンジニア転職をする上での重要な土台です。
つまりこのスキルという土台が無ければ、しっかり自己分析をしようが企業分析をしようが不安定な状態で転職活動をすることになります。
スキルで土台を固めた上で、その土台の上に自己分析&企業分析を積み上げていくイメージを念頭に置いておきましょう!
ただし、現実問題として実務経験のあるエンジニアが最も求められていることは言うまでもありません。
たとえスキル磨きだけでなく自己分析や企業分析をしっかり行なってきた人であっても、第二、第三者の評価がある実務経験豊富な現役エンジニアには到底敵いません。
未経験者でもエントリー可能な求人の探し方に関しては下記の記事で詳しく解説しているので、求人探しをする前に必ず一読しておくことをオススメします!
【エンジニア未経験者でもエントリー可能な求人の探し方5選】異業種から転職を成功させた現役エンジニアが解説!まとめ
- どんなにスキルに自信があってもエンジニア経験者には敵わない!
- 学習したスキルやこれまでの経験を洗い出して言語化する準備を整える!
- 転職活動に失敗したくないなら自分の将来像を改めて整理する必要がある!
- 会社にどのようにして利益をもたらすことができるかをアピールする!
- ”ここだけは譲れないポイント”を決めて企業や求人の情報を見る!
- 事前に会社や事業内容の情報を調べて入社への志望度が高いことをアピールする!
- 「自走力のない人」「努力をしない人」「教育コストのかかる人」と判断されないためにも最低限のスキルは身に付けておくこと!
この記事が役に立ったらTwitterをフォローしよう!